多肉植物にハマったきっかけが「鮮やかに色めく紅葉姿が可愛すぎて!」という方も多いのでは? 私はまさしく そのひとりです。ずっと見とれていたいです。
多肉植物が紅葉するしくみって?
多肉植物の葉は 「クロロフィル」という緑色の色素を多く含んでいます。寒くなってくるとクロロフィルの葉緑素がこわれて「アントシアニン」や「カロテノイド」とい色素に変化します。
- アントシアニン → 赤~赤紫色
- カロテノイド → 黄色
品種によって、全体が真っ赤に変化したり淡いピンク色に変化するタイプ、葉先だけが色づくタイプがあります。また、一年通してずっと色味が変わらない品種もあります。
普通に育てていても必ず鮮やかに紅葉するとは限りません。 多肉植物を紅葉させるためには 3つのポイントがあります。
その2 寒い冬でも外で管理する
その3 水やりを控えめに管理する
多肉植物を日光にたくさんあてる
3つの条件の中でもこの
「年間通して できるだけたくさん日光にあてる」
多肉植物が紅葉するためには これが本当に重要です。が、
それがむずかしい。ウチの庭がそうなんで(泣)隣の建物の影が伸びてきて、時間帯によっては 日陰になってしまう場所や、終日ずーっと日陰の場所もあります。
でも常に家にいるわけじゃないから日向求めていちいち多肉を場所移動することもできなくて。そんなお日さまビンボーな多肉愛好家は少なくないはず。
このブログで何度も言っているんですが、多肉植物を育てる環境は人それぞれ違うので マニュアルどおりにやってもうまくいかない事だってあります。日照時間が短い環境なら、水やり頻度や土選びを工夫してみましょう。
寒い冬でも外で多肉植物を管理する
多肉植物は 寒さのストレスを受けることで、紅葉しやすくなります。5℃前後の寒さが続くと色味も深まってきます。
カランコエ属やアエオニウム属は 寒さに弱い品種が多く、氷点下は耐えられないと思ったほうがいいです。 10℃以上なら屋外でも平気です。凍らないぎりぎりの寒さにさらして紅葉姿を拝みたいところですが、急な天候の変化によって こまめに移動するのが無理そうであれば、屋内に取り込むのが無難です。
水やりは頻度は少なめに
水やりを極力控えるスパルタ管理によって与える乾燥のストレス。これ、偶然にも叶えられている場合があります。
「あの鉢、ずっと植え替えしてないなぁ。鉢の中が根詰まり状態だし、そろそろ植え替えしないとな、って思いながら今年もそのまま放ったらかしにしちゃってる。しかも水やりほとんどしてなくて たまに強風で雨水が降りこむ程度だわ。」
そんな感じでほとんど放置してしまっている多肉のほうが 冬めちゃくちゃ鮮やかに紅葉してる!っていう。
じゃあ放ったらかしにしておけばいいという話でもなくて。多肉植物が元気に育つように 生育期にはしっかりと水やりをして、1年~1年半を目安に植え替え 新鮮な根を張れる環境を作ってあげるのは大事です。
やってしまった(泣) カリシア属 カリシアレペンス。桜色と黄緑色の美しいグラデーションが魅力なんですが、全面茶色。もう回復は無理。この1鉢しか持ってなかったのに。もともと寒さに弱いうえに 水を切らし過ぎました。
乾燥させすぎると 夏場あっさり枯れてしまう場合も多いので、苗の状態をよく見て 葉にシワが寄っている苗や、葉の薄いマンネングサ系の品種は必要に応じて水やりしましょう。
2022年2月現在 ぽこり家の紅葉状況レポ!
とっても丈夫で夏も冬も傷んだ経験ありません。日照時間が短い庭でも毎年真っ赤に染まってくれます。脇芽がわんさか出てくるので、コンパクトに維持するのはむずかしいけど、この赤色は嬉しい。
牛乳パックの鉢に植えてます。浅く、間口が広いことで水はけよく維持できます。
レッドベリーはもう少し赤くなってほしかったな。贅沢は言えないか。 -2℃の環境でも外管理しています。強いです。
頬を染める乙女集団。真夏は黄緑一色なのに、この変化がたまらなく可愛いです。屋外多肉の代表ともいえる、寒さに強いかわいい乙女。
入手しやすい普及種だけど、我が家では絶滅危惧種並みに在庫が少ないオーロラ。かわいいピンク色になってくれてありがとう。 日照時間が短いのに水やり頻度を多めにすると徒長しやすいので、常に水を切らし気味に管理しています。
全体的に青みがかったピンクがとってもきれい。紅葉シーズン以外も、乾燥気味に管理すれば常にピンク色をキープしやすいです。 デビーが大好きで、挿し芽でたくさん増やしています。生育期には脇芽がたくさん出やすくいのがうれしいところです。
茎が細いのでついお水をあげたくなりますが、乾燥には強いです。むしろ夏の蒸れにとても弱いので、冬の管理のほうがとってもラクだなという手応えです。
水やりが多いと、同じ時期でもグリーンのまんまです。同じ品種を同じ庭に置いていても、日当たりや水やり頻度、鉢の大きさなどの条件が微妙に違うだけで 全然違う色味になります。
さいごに
じゅうぶんな日光、控えめな水やり頻度、冬の寒さにさらすことで、多肉植物は鮮やかに色づき、普段とは違う表情を見せてくれます。
多肉植物の紅葉は1年間のうちの わずか2ヶ月程度(環境が整っていればもう少し長い)しか拝むことができません。でも、短いからこそ貴重で、美しく色鮮やかなその紅葉姿に魅了され、愛しさも倍増するのです。多肉に出会えてよかった!って思える最高のシーズンです。